ハートアンドキューピッドのダイヤモンドは何が違うの？

ハートアンドキューピッドのダイヤモンドは、その他のダイヤモンドと何が違うのでしょう。そして、ハートアンドキューピッドであるか否かはどの程度、重視するべきなのでしょうか。

ダイヤモンド選びが初めてという方にも分かりやすいように、ご説明していきます。

ハートアンドキューピッドとは

上から見た際に正円を描く、王道の形をしたラウンドブリリアントカットダイヤモンド。その中である水準以上の整ったシンメトリー（対称性）を持つものには、専用の装置を用いて真上の平らな側から見ると「8つの矢」、尖った側から見ると「8つのハート」が確認できます。この模様をハートアンドキューピッドと呼びます。

独特の模様が最大の違い

つまり“ハートアンドキューピッドのダイヤモンド”には、他のダイヤモンドにはないハートと矢の模様が見えるのです。このロマンティックな模様が「人を恋に落とす天使の矢」を連想させることから「お相手のハートを射止める」と言う意味を込め、婚約指輪に留めるダイヤモンドとして日本で大変人気があります。

ちなみにダイヤモンドがリングやネックレスに留まってしまうと、ハート模様は見ることができなくなります。模様の見方は記事の後半で詳しくご紹介しますので、お楽しみに。

カットグレードの中でどれくらいのランクになるの？

勘違いされがちですが、ハートアンドキューピッドはカットグレードとは直接的な関係はありません。確かにカット評価が高いものに現れやすいですが、この模様が見えなくともカット評価が高い場合もあります。

あくまで独特の模様が見られるという付加価値の有無の指標として、参考にするのがおすすめです。

鑑定書に明記される

ハートアンドキューピッドの判別を行っている中央宝石研究所（CGL）では、ハートアンドキューピッドが認められる場合、通常の鑑定書（ダイヤモンドグレーディングレポート）とは別に、ハートアンドキューピッドの写真が貼付されたプロポーションレポートを発行しています。

どれくらいの割合で選ばれている？

実際にハートアンドキューピッドの特徴を持つダイヤモンドはどれくらいの割合で選ばれているのでしょうか。ブリリアンス・プラスで婚約指輪に留めるダイヤモンドとして、人気のカットグレード及びハートアンドキューピッドの有無は次の通りです。

1位　3EX H&C　51.2%
2位　3EX　　 　32.0%
3位　H&C EX 　 8.6%

このように半数以上の方がハートアンドキューピッドのダイヤモンドを選んでいます。

ハートアンドキューピッドの見方

ハートアンドキューピッドのダイヤモンドを平らな側から観察すると8つの矢が、尖った側から観察すると8つのハートが放射状に並んでいるように見えます。「ジェムスコープ」と呼ばれる専用装置を使うと、拡大することでより鮮明にシルエットを見ることができます。以下で画像を使いながら詳しい見方を説明していきます。

用意するのはダイヤモンドとジェムスコープ（※）の2つだけです。観察のために特別な光源は必要ありません。ジェムスコープは上からレンズ部分、スコープ本体、ダイヤモンドを載せる専用石座に分かれています。

ハートアンドキューピッドの矢模様の見方

矢の模様を見る場合は、まずジェムスコープの専用石座部分を取り外し裏返して置きます。そこにダイヤモンドをテーブル（平らな方）が真上を向くようにセットして、スコープ本体とレンズ部分を上に被せてのぞきます。

すると、内部に8つの矢が並んだパターンを見ることができます。

ハートアンドキューピッドのハート模様の見方

ジェムスコープの専用石座部分を取り外して、その上にダイヤモンドをパビリオン（尖った方）が真上を向くようにセットし、スコープ本体とレンズ部分を上に被せのぞきます。

すると、内部に8つのハートが並んだパターンを見ることができます。

このようにダイヤモンドの上下を入れ替える必要があるため、通常ダイヤモンドを指輪に留めてしまうとハートを見ることはできなくなってしまいます。婚約指輪など、贈り物としてダイヤモンドジュエリーを検討している場合は「せっかくのハートを見てもらえないのか…」と少し残念な気持ちになってしまうかもしれませんね。

でも実はある方法でダイヤモンドを贈れば、お相手の方もハートの模様を見て楽しむことができます。

お相手にハートマークを見る経験も贈れる唯一の方法

せっかくハートアンドキューピッドのダイヤモンドをあしらったジュエリーを贈るのであれば、お相手にハートマークも見せてあげたい。ブリリアンス・プラスでは、そんな気持ちに応える『ダイヤモンドでプロポーズ』というサービスを設けています。

こちらは、まずはダイヤモンドを贈り、デザインは後から決めるという新しいダイヤモンドジュエリーの贈り方。

ハートの模様を見られるだけでなく、リングかネックレスか、どんなデザインがいいかをお相手に選んでもらえるのもポイントです。

ダイヤモンドは例えば、このようなデザインに仕立てていただけます。

『ダイヤモンドプロポーズ』で選べるデザイン例

他にも

というメリットもあります。
“プロポーズ”という言葉がついていますが、周年などプレゼントでの利用もおすすめです。
気になる方はぜひ検討してみてください。

まとめ

ハートアンドキューピッドに関して、理解を深めることはできたでしょうか。ダイヤモンドの品質を左右するものではありませんが、模様が生み出すストーリー性や、専用のスコープを使って見るという体験に魅力を感じる方には、何にもかえがたい魅力があります。

ダイヤモンド選びに正解はありません。ぜひじっくりと検討して、あなたやお相手にとってベストな選択を検討してみてください。素敵な一石と出会えますように。