結婚指輪をしたままお風呂に入る時の留意点
- 更新日:2023.10.02
結婚指輪の素材は、多くがプラチナ(PT950、PT900)かゴールド(K18)の貴金属です。どちらも身に着けたまま普段通りの生活をしても、変質する心配はほとんどありません。そのままハンドソープで手を洗っても、お風呂に入っても大丈夫です。
ただし、お風呂でシャンプーや石鹸を使うと滑りやすくなり、結婚指輪が抜けやすくなります。この点はまず注意しましょう。
その上で、プラチナとゴールドについて、日常生活のなかで扱いに気をつけるべきシーンをご紹介します。
この記事の概要は…
結婚指輪を探し始めたばかりの方へ
プラチナは、日常生活で変質・変色しないという特徴から「永遠に純白の輝きを放つ」とされ、特に婚約指輪や結婚指輪などのブライダルジュエリーに好まれます。
そもそも一般的なプラチナは、別の金属と混ぜ合わせて合金として使用されるのが一般的です。その純度は100%=PT1000と表記され、PT950であれば、95%が純プラチナ、残り5%がパラジウムなど別の金属です。純度100%ではないものが一般的な理由は、プラチナの強度にあります。
プラチナは、実はしなやかで展延性(てんえんせい)に富んだ金属です。展延性とは、固体の物質の力学的特性の一種で、素材が壊れず柔軟に変形する限界を表します。プラチナはこの力が非常に強く、結婚指輪や婚約指輪のように、小さな爪でダイヤモンドをセッティングしたり、透かし模様を施したりする繊細な加工に適しているのです。
一方で、負荷がかかることで変形やゆがみが起こりやすいという面も。そのため、日常生活に耐えられる強度を保つよう、あえて別の金属を加えます。
さらにプラチナは、熱にも酸にも非常に強いという性質も持ち、石鹸で手を洗う、お風呂に入るなどの日常生活で変質してしまう心配はありません。身に着けたまま、化粧品や除光液、漂白剤、シャンプー、リンス、ワックス、髪の毛用のカラーリング剤などを使っても大丈夫です。
ただし、展延性に富んでいるため、強い衝撃が加わると変形する場合があります。また、日常生活で硬いものにぶつけるなどして、小キズが付く可能性もあります。次のようなシーンでは、プラチナの結婚指輪を外した方がよいでしょう。
プラチナの結婚指輪を外した方がよいシーン
ゴールドは、純度100%がK24と表記されます。K18であれば75%が純金、残り25%が銀や銅などの金属です。ゴールドもプラチナと同様に展延性に富んでいるため、日常生活に耐えられる強度を保つよう別の金属を加えています。
熱には非常に強い一方で、純度が100%(K24)未満の場合、酸やアルカリなどの化学薬品に触れると変色する可能性があります。これは、ゴールドそのものが変色するのではなく、強度を保つために加えている銀や銅などが硫化するために起こる変色です。
K18の変色は、鉄が錆びるような極端な変色ではなく、イエローゴールドであればやや黄色みが強くなり、ピンクゴールドであればやや赤みが強く変色します。そのため、漂白剤や髪の毛用のカラーリング剤などに触れる際は、結婚指輪と薬品が直接触れないように手袋をするか、指輪を外すことをおすすめします。
また、温泉に入る場合も注意が必要です。温泉は、湯質により金属に影響する場合も。特に、においの強い温泉(硫黄泉など)に入浴する時は、指輪を外しておくと安心です。
さらに、強い衝撃が加わると変形する、日常使いでも小キズが付きやすいという特徴は、プラチナと同様です。次のようなシーンでは、ゴールドの結婚指輪を外すことをおすすめします。
ゴールドの結婚指輪を外した方がよいシーン
【もしもゴールドの結婚指輪が変色してしまったら!?】
K18で少し色が変わったかな?という程度であれば、ジュエリークロスでゆっくりと磨いてください。それでも元に戻らないのであれば、購入したお店に相談してみましょう。「仕上げ直し」などのメンテナンスで、結婚指輪の表面を軽く研磨することにより、元の輝きや色味が蘇ります。この「仕上げ直し」はプラチナでも施せるメンテナンスなので、覚えておくと安心です。
結婚指輪に小粒のダイヤモンドがあしらわれている場合、基本的には、指輪の部分がプラチナであればプラチナの取り扱い方、ゴールドであればゴールドの取り扱い方と同様です。
結婚指輪のダイヤモンドは、指輪に埋め込むようなデザインのものが主流です。そのため、ダイヤモンドが取れにくく、日常使いに適しています。
ただし、料理をする際など、結婚指輪を着けたままでは、ダイヤモンドとダイヤモンドの間やダイヤモンドの裏側など、隙間に汚れが溜まることもあります。できるだけきれいな状態で長く身に着けるためにも、指輪を外して家事をすることをおすすめします。
指と指の間は、指輪をしていなくても雑菌などがたまりやすい場所です。たとえば料理なら、結婚指輪の素材やデザイン、ダイヤモンドの有無に関わらず、衛生面から考えても、料理前には指輪を外してしっかりと手洗いした上で料理をする。そして、食器や鍋などを洗い、全ての後片付けが終わったら、また指輪を身に着けるという流れが理想的です。
変色や変質をする・しないに関わらず、大切な結婚指輪。その輝きを少しでも長く保ち、気持ちよく身に着け続けるためにも、素材などの特徴をおさえたうえで、丁寧に付き合っていきたいものですね。
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